2010年2月26日 (金)
「トヨタ問題」に思う
プリウスに乗っている友人が言いました。
「ブレーキの不具合を何回も販売店に言ったんだけど、取り合ってくれなかった。ふざけてるよ」
人間の場合、例えばボクが、他人から批判されたとしましょう。
確かに気分が悪い。しかし「そうかもしれない」と思う人と、「そんんことはない」と思う人では、後の成長過程において差が出るように思います。
パソコンソフトは、非常に複雑ですから、発売前に完璧なテストができない。
なので、ユーザーのクレーム(不具合情報)は宝です。
それに基づいて改良されるので、バージョンがどんどん新しくなります。
車もどんどん電子化されて、発売前のテストでは発見できない不具合があっても不思議ではありません。
だから、“クレームは宝”と真摯に受け止めて改良するという意志が、いままであったなら、こんな無様なことにはならなかったと思うのです。
リコールを退けて何十億円も得をしたとか、クレームをいかに握りつぶすかに腐心していたかが暴かれています。
古くて新しいテーマ「お客様第一主義」を標語だけに終わらせないで欲しい。
ユーザーのクレームを「そうかもしれない」と思って欲しい。
不具合情報は「宝」なのですから。
途上国へ取材で行くと、我々が日本人だとわかると、昔は「セイコー」が欲しいといわれ、時代が進んで「トヨタはいい車だ」といわれ、最近は「キョセラ」(京セラの意味)のセラミックのナイフが欲しいといわれます。
彼らにとって日本人と日本製品はダブっています。
当分、肩身の狭い思いをして外国へ行くことになりそうです。
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コメント
ふふふ。会社に毎日通ってる方には、あんまりピンと来ない事かもしれませんが、皆さん経験ありでしょうね。
リンナイ、ホンダ、トヨタ、JALがだめで。。とやってると、いいなと思えるメーカーがホントに限られてしまって、悲しいですね。
反対に、さすがのクレーム対応!というのを聴いてみたいものです。
立派な対応なら、きっと「また買おう」という気持ちにさせてくれますよね。
ちなみに、私の場合、修理屋さんが気づかなかった自分のミスだと言って、最終的に材料費だけで直してくれました。
次は、修理屋さんが代理店をしているスズキの車にしようと思っています。
投稿: okazu | 2010年3月 1日 (月) 18時32分
田舎の実家のキッチンのIHヒーターが壊れた事があります。
メーカーはゴキブリが入り込んでショートした、と言いました。
「リンナイ」というメーカーです。修理代4万5千円でした。
ゴキブリでショートするような製品を作るメーカーが悪い、と抗議しました。
クレーマーと思ったらしく「いくら払えば納得するんですか」と言いました。
「ホントにゴキブリが原因かどうか証拠を示せ」と迫りました。
結果は、製造過程で、銅片が混入していて、それが原因でショートしたことが判明しました。
メーカーにバカにされた時の悔しさは忘れません。
投稿: ねこ屋亭主 | 2010年2月26日 (金) 22時02分
私の友人に、コンピューター関連企業、大手のS社で、世界から来るバグの処理をして来た人がいます。
24時間、何処からの疑問でも処理できるように、世界を三つの時間帯に分けて、インド、アメリカ、イギリスでクレームを受けていました。その彼も、不況の煽りでリストラとなり、優秀な処理能力のある数学者の穴を、ちゃんと埋めてるのかと心配になります。
ちなみに、私の車はホンダ車ですが、昨年、雨漏りがして苦情を本社に言いましたところ、「そんな報告は受けていない」
というだけで、自費で修理せざるを得ませんでした。天井部の四カ所の樹脂が少なかったそうです。
末端の代理店からのクレームを処理した記録は、本社には届いていないと、本社の相談窓口の方が言っていましたよ。
投稿: okazu | 2010年2月26日 (金) 20時48分